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タネノオト #066

更新日:2020年11月14日

鳴き明す籠の鳥かや恨めしや

長唄・高尾懺悔 1744(寛保4)



先日、鷲神社の酉の市から新吉原をめぐり浄閑寺さんへ。着いたところでタイムアウトの門前払いでしたが時間も時間でしたのでかえってよかったかなぁと守衛さんに感謝でした。その後小伝馬町へ行く用があり、図らずも新吉原から元吉原への移動となりました。


また別の日は、佃からひたすら北上し新吉原を通過後山谷から向島を抜けて八広・押上をめぐった日もあり、そのあたりの位置関係をやっと把握することができました。 そして明日も下見。ここ最近は浅草方面に出かけることが多いです。


そう、なぜならGOGOタイムトラベルが近づいているから!

このタイミングで「GOGO」とか言ってて恐縮です。。イベントでは、お一人ずつ消毒液のボトルを配布し、演奏ワークショップ時は徹底した換気を行い、人と人との距離を保ちます。引き続き、参加者を受付中です。是非ご参加ください!


さて、今回の高尾懺悔、どうも遅筆で困っています。


「高尾懺悔」は難関曲、もう浚う曲がないような、何十年も長唄をやっているベテランの人が「高尾懺悔はいいよねー」とそれを知らない私にしみじみ言ったりする曲というイメージでした。実際その頃、高尾懺悔を聴いても「なんか暗い曲だなぁ」という印象でおまけに「懺悔」と言うから、何か触れてはいけないような雰囲気さえありました。冒頭→ねとり→「高尾」と続くので暗いイメージでしたが、暗いというよりゆっくりで美しいと気づく時が来たのです。そして後半は悲しいほど明るく、苦しいほど激しいのでした。


いまこの曲と向き合っていて、なんて素敵な曲なんだと思えるようになったのは

自分が歳を取ったということで、、江戸時代の新吉原だったらお歯黒どぶに突き落とされていてもおかしくはない歳になったということです。


そんな「お歯黒どぶ」も巡る「タイムトラベル」!重ねて宜しくお願いします!


なお、そのどぶが最近補修されました。絵画修復で話題になったスペインのキリスト画くらいの衝撃がありましたが、残っているだけでも有難いと思わねば。。何かで崩れて近所の人が怪我でもされては大変です。


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