ご無沙汰しております
少し時間が空いてしまったので、タネノオトをシーズン1(終)として、この度ふつつかながらシーズン2を始めることに致しました。
我ながらなんて勝手なんだろうと思っているのですが、とりまく環境や世の中の具合が変わる時期で新たな発信方法を模索しているところです。
今後は歌詞に拘らず、曲のこと、日々の他愛のないこと、時に往復書簡のような、時に激しい論法含むこれからの邦楽についてなど(炎上案件)をルールを定めずに発信していけたらと考えています。自由ほど厳しいものはなく(自論)このかたちでどうなっていくか分かりません。でも今は延美雪さんの帰りを静かに待ちたいと思います。
さて、改めましてシーズン2
初回は「桜姫東文章」
思えば4月緊急事態宣言で休演となった「桜姫東文章 上の巻」のチケットは「黒髪」の譜面にそっと挟み、6月の「下の巻」開催を願ったものでした。4月は配信映像で、そして6月は観劇が叶いました。
桜姫が鏡台を支度し、鬢のほつれを直して髪を解き簪を飾る。お姫様をしていた頃を思い出す場面・・・そこで演奏されるのが「黒髪」です。今回、演奏されている箇所の譜面を書いたのでアップしておきます。所謂「文化譜」と言われるポジション譜です。一番下から一の糸、二の糸、三の糸。調弦は「三下り」です。
鶴屋南北のお話はめちゃくちゃ、設定もむちゃくちゃ、悪いヤツはめっぽう悪く、エロいし、残虐だし惨殺だし、でもそれがなぜか可笑しい。でいて最後はスッキリと歌舞伎の華やかさ・・だけでなくそこに人の心理がある。誰もが、清玄でも、権助でもあり、桜姫でもある、長浦か残月、白菊丸、女衒かもしれない。なんてやつらだ!と思いながらもその登場人物の一部は己をみることになります。四谷怪談のときはそこまで深く考えなかったですが鶴屋南北って間違いなく変人で間違いなく天才でした。
いつか黒髪の譜面をめくったらはらりと落ちる「桜姫」のチケット。あー昔コロナというのがあって緊急事態で行けなかったんだと振り返る日が来ますように。
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