まかしょ まかしょ 撒いてくりょ まっか諸方の門々に
長唄・まかしょ 1820(文政3)
明けまして、と言いますか・・・今年も気づいたら明けてましたー
今年もしれっと投稿してまいります。
清元にライバル心バチバチで作られた「まかしょ」。
本名は「寒行雪姿見(かんぎょうゆきのすがたみ)」と申します。
〽まかしょ まかしょ 撒いてくりょ まっか諸方の門々に 無用の札もなんのその
構ひ馴染の御祈祷坊主
子どもが好むような簡単な絵が描いてある白い紙切れを「撒きましょう!撒きましょう!」子どもたちが「まかしょ、撒いておくれよ!」と。
どの家にも『乞食お断り』の断り書きをした札が門に貼ってあるけど気にしないもんねー
はいはい、だって御祈祷だってできるんだよー♪てへぺろ
という感じでPOPに続きます。
『よくわかる長唄 江戸の歌謡曲シリーズ③ 江戸の吟遊詩人たち』中村篤彦・著の
「まかしょとは」の項で小沢昭一「日本の放浪芸」にふれていました。
このレコード、昨年の自粛期間に行われた我が家の大大大大大掃除で発見されていました。亡父はなぜこれを押し入れの隅に・・・謎が残ります。
というわけで「まかしょ」を聴いてみました。
横浜市戸塚神社のお祭りに名残があって「さあこい子ども に(て)んのう様は 囃すのがお好きで 泣く子は嫌い ワイワイと囃せ(中略)どっこいや 有難いお札 このお札わよ まずは病気も治る コロリも逃げる そりゃまくまくぞ さあこい子ども~」
昔からコロっと倒れてしまう病気を「コロリ」といい、そのうちに流行り病「コレラ」も「コロリ」と言うようになったそうです。「まかしょ まかしょ」とお札を撒いて御祈祷でもしてもらいたいところです。
景色が見えてきたところで、
昨年行われた「GOGOタイムトラベル《浅草吉原編》」のおさらいです。
新吉原の四隅にはお稲荷さんがありました。その1つが「まかしょ」に出てくる
「九郎助稲荷」。今は跡形もなく吉原神社に統合されております。土を盛った地形とその高低差について調べ、イベント終了後に自主的に地図(現在の)を提出された参加者の方の資料をお借りして、曲中に出てくる場所「角の長屋」「裏茶屋」をなんとなく追記してみました。
(国土地理院のデータを使用)
大門から入って左奥が「九郎助稲荷」です。
さて曲は「吹く風寒き夕暮れに酒ある方を尋ね行く」でおわります。
最後は呑みに行ってしまいましたが、、お店は20時まで、お酒の提供は19時までです。
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