タネノオト #013
上り下りの船を待つ ヤレコレ田楽蕎麦奈良茶
清元・須磨1815(文化12)
こんばんは、今回は最初に懺悔を。
毎回バトンタッチした語尾から時季にあった演目や歌詞はないかな~?と探しているのです。
が!が!が!
この度は完全に前回のタネノオト12 食ネタに釣られました延美雪です。
折しも食の秋ですし清元からも食ネタをご紹介。
いわゆる松風物と呼ばれる在原行平と松風・村雨姉妹に取材した演目で、二人の姉妹は海女さん(それ故に『汐汲』という演目もありますね)場面設定から通称『須磨』と呼ばれています。
去ってしまった行平を追いかけたい姉妹は舟を待っているのですが、そこへ横槍入れて邪魔をしたい奴の此兵衛。
いくら海女でも都まで泳いでは行けないから茶屋を立てて待て待て、と言葉遊び。
茶屋で売っている田楽、蕎麦、奈良茶を並べたという訳です。
ところで今日は柿の日だとか。
なんでも正岡子規が奈良旅行中に「柿喰へば…」と詠んだのが由来だそうで。
吟行いいですな。
行楽に食に芸術に、どうぞ秋を満喫されてください。