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タネノオト #017

タネノオト #017

実に玉川の流れより 澄める心の清元の

清元・六玉川1846(弘化3)


勤労感謝の日、いかがお過ごしでしょうか。東京はあいにくの空模様ですが秋の行楽を楽しめるのもあと僅かですね。

旅の楽しみといえばタネノオト#012・#013でも触れた「土地の食」という方は多いと思います。私も今年は初めての地を訪れる機会を得たのですが各地の地形が印象的で、食は風土によって作られるものだと東京のマーケットでは隠れがちな産地の背景を感じました。


今回の一節はそんな旅をテーマにした『六玉川』より終わりの部分。

全国の有名な玉川を北より

  1. 野田の玉川

  2. 武蔵 調布の玉川

  3. 野路の玉川

  4. 津 三島の玉川

  5. 井手の玉川

  6. 高野の玉川

6ヶ所を行脚していく趣向の作品です。なんて贅沢な旅程~!

参考 鈴木晴信「風俗六玉川」

「本当に(見てきた諸国の)玉川の流れによって澄んだ清元の心ができるのだな」と言ったところでしょうか。この作品、元々は違うジャンルから移行されたのですが歌詞へ清元を詠み込むところに当時の利権の主張を感じますね(笑


さて度重なる台風で河川が氾濫し、多くの被害や被災者が出たのは記憶に新しいところ。

河川は古くより身近な存在で流れる様は色々な表情を持つものですね。

自然を前にコントロール不能に陥る様子を見ると、文明の発達と反比例するように私たちの暮らしは自然界から離れているようで不安や寂しさを覚えます。そんな風に思うのは都会暮らしの弊害なのかな。

自然の偉大さ怖さ美しさを肌身で感じるような旅に出たい秋の休日。

どうぞ皆さまも素敵な1日を。

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