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タネノオト #020

タネノオト #020

軽石の浮足ざむらい

長唄・有喜大尽1909(明治42)


ご存知、本日12月14日は赤穂浪士討ち入りの日(旧暦)

みんな大好き「忠臣蔵」、長唄では「二つ巴」「おかる」そして何と言っても「有喜大尽」はmast曲で「仮名手本忠臣蔵」七段目の一力茶屋の場を演奏用長唄化したものです。


「赤穂でなくて阿保浪人大石などとは片腹痛い軽石の浮足ざむらいめ」


は「仮名手本忠臣蔵」を観たことがない方でも、元禄忠臣蔵や外伝のドラマで聞いたことがあるかもしれません。怒って帰ってしまう村上喜剣は架空の人物。

はさておき、赤穂を阿保というオヤジギャクにドヤ感を受けるとともに、

「明日待たるるその宝船」や「天野屋利兵衛・・・」「お隣の土屋さんの提灯」級に、

キターーっ!度が高まります。


 あれは今から20年ちかく前、課題で「作曲発表」というのがありました。

1年目は「葉っぱのフレディ」を長唄化した「椛太郎」という曲を先輩と合作し、

2年目は、何を題材にしたかも覚えていないのですが、、

作曲はもちろん作詞の才能もないものですから、困った末に内蔵助の辞世の句

「あらたのし思ひは晴るる身は捨つる 浮世の月にかかる雲なし」を引用して歌詞にしたことを思い出しました。その年に研究旅行があって京都へ行ったことも影響していたし、当時のお稽古場が泉岳寺で高校生のときからお参りに行っていたこと、小学生の頃はじめて歌舞伎座でみたのが「仮名手本忠臣蔵」だったことも繋がっているのかもしれません。

 どんな曲だったのか、想像するだけで片腹痛いですね。



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