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タネノオト #023

  • 2020年1月4日
  • 読了時間: 2分

更新日:2020年1月18日

タネノオト #023

その鐘ヶ淵かねごとも 楽しい仲じゃないかいな

清元・梅の春1827(文政10)


明けましておめでとうございます

本年も長唄や清元の三味線音楽の世界から

記憶に残したい日本文化をご紹介して参ります

どうぞ宜しくお願い申し上げます


さて、タネノオト2020年第一弾は…

梅花の宴で詠まれた和歌にちなむ令和、初のお正月に合わせ「梅の春」からの一節です。

ご祝儀曲のひとつですが、隅田川の春の情景を詠み込んだ何とも長閑で麗かな、ご祝儀曲によくある荘厳さとはひと味違う演目に思います。


鐘ヶ淵は隅田川と荒川に挟まれたエリアで、今でも東武スカイツリーラインの駅名にありますね。

かねごと=予言に掛け

約束通り未来まで仲睦まじいと良いな

と言った感じでしょうか。

鐘ヶ淵の他にも吉原、山谷堀に三囲、橋場、今戸、白鬚、待乳、庵崎(今は場所不明)と隅田川一帯のエリアが詠み込まれ作詞者の遊び心についニヤニヤしてしまいます。

作詞は長州藩主の毛利元義と伝えられ、狂歌も嗜む趣味人だった殿のセンスと教養の高さに敬服!昔の方ってすごいですね〜。


さておき。お正月休みにオークションサイトを覗いていたら、明治の版画で面白いモノを見つけました。その名も「清元 梅の春」

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47のマス目に歌詞と情景が彫られた版画。

今回ご紹介した部分はコチラの左2マス、手前に流れるのが隅田川で楽しい仲で三味線を弾く図柄が見てとれますね。

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新年早々に清元が今よりも親しまれ、粋な摺物があった時代に思いを馳せる延美雪です。

こうしたモノを残していきたいものです。

本年もどうぞ宜しくお願いいたします〜。


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