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タネノオト #027

  • 2020年2月1日
  • 読了時間: 2分

タネノオト #027

もちっと精出せ 合点じゃ

清元・女車引 1848-55(嘉永)


皆さま、こんばんは。

2回連続で安定の滑り込みセーフ投稿しようとしております、延美雪です。

常態化はいかんですね~。

さて、ここ最近は新型ウイルスやBREXITなど世の中のザワザワが半端なく、ニュースを追っかけるのも大変になってきました。目に見えないモノ、先の見通しがつかないコトーーー

そうした“想像の及ばない物事”に人間が恐怖心を覚えるのは、今に始まったことではないようですね。


今回ご紹介するのは、旧正月を迎え立春も間もなくなので『女車引』より、料理をするシーンの一節。作っているのはお雑煮のため「モチっと精出せ」な訳です。

精も根も尽き果てる…などと使うように精(力)も根(気)も目には見えないものです。

今でも最後は神頼み!とばかりに参拝するように、科学がまだここまで発達していない時代にも邪気は“気”で乗り越えよう!と推奨されていたようです。


題名に『車引』とあるのは、主人公たちが歌舞伎の名作『菅原伝授手習鑑』の松王・梅王・桜丸の女房という設定ゆえ。

この演目は吉原の年中行事、仁和賀のために作られたと伝えられています。

吉原仁和賀は芸者や幇間による行事のため女房の設定に置き換えられた、言わば“オマージュ”なのでしょう。(オリジナリティある作品になっているのでパクリではない笑)


日本の記憶の定期公演「○○と三味線」シリーズも発表され猛烈に制作中です。

ウイルスや邪気に負けぬよう、精つけて健やかに、そしてしなやかに乗り越えたいもの。

そう言えば節分も間近。餅が豆に変わりましたが、とにかく精出せ合点じゃ!

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