タネノオト #039
- 2020年4月25日
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タネノオト #039
今日は哀れに散りかかる 浅黄桜という嵐
清元・権上 1816(文化13)
リモート会議にリモート飲み会していたら、うっかり日付けを超えてしまいました。
現在4:00。すみませんー。
桜前線も北海道まで達し残すところ僅かとなりました。
今年の桜ほど人々に見られず、ただただ咲き誇った事はないだろうな…と葉桜になった都内の桜を見上げ、ここ数ヶ月を振り返っています。
毎年咲くし毎年散るし。
その繰り返しなのに様々な思いを重ねる、本当に不思議な樹木ですね。桜。
今日ご紹介するのは、そんな無常観を桜に重ねた一節。
武士 白井権八が処刑される前の気持ちを詠んだ歌詞です。
散りかかるのは浅黄桜と夕嵐。
夕刻に強く吹く風によって一気に散る様子が、堕ちてゆく権八の姿と重なります。
浅黄桜という種は実存する桜ですが色味をご覧になると、ソメイヨシノでもヤマザクラでもない世界観がクリアになるかと思います。
白井権八は最期まで武士なんだよな。
今回の新型ウィルスで人間が右往左往する中、地球環境は世界の至る所で改善されているとのレポートを見ます。
日本文化では自然界の一部に人々の生活があるという考え方をしますが、制約がある今、西洋的に偏りすぎたライフスタイルを根源的に見直す時が来たのかなと感じます。
おごれる人も久しからず
ただ春の夜の夢のごとし
自然の恵みを享受しつつ還元していきたいものです。

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