タネノオト #033
南無三 畜生め
清元・鳥羽絵 1819(文政2)
また鳥羽絵かっ!と思われた方、相当タネノオトを読んでくださっていますね笑
ありがとうございます。今年の干支に因み1月にタネ蒔きました。
演目の荒筋は前回を追っていただくとして、今回は鳥羽絵の最たるイリュージョン“羽根の生えた擂粉木”のシーンです。
いや、そもそもナンデ道具の擂粉木に羽根が生えんだ??って話なのですが。
ことわざ辞典を引くと
擂粉木に羽根が生える あり得ないことの例え
そうでしょうよ。百鬼夜行の付喪神でも羽根は生えていないし(鍋の後ろ)
今回ご紹介するのは、あり得ないことが目の前で起き気を取られた結果、ネズミに逃げられているシーン@台所です。
南無三も畜生も仏教用語ですね。
ただし、ここでは意味を持たない言葉として使われています。
驚きのあまり勢いで出てしまった南無三!畜生!なのです。
今でも残る意味を持たない言葉としては、怪我をした時に言ってもらった「ちちんぷいぷい」が代表格な気がしますが、これ正式に言いますと「ちちんぷいぷい御代の御宝」
え?
ちちんぷいぷい(御代の御宝)が正式呪いだそうです。まじか。。
言葉って使い勝手のいいように省略されるのが常ですね。
そう言えばアニメ(ーション)「一休さん」の問答で言ってたあの決めセリフも確か仏教用語…
「什麼生!」
「説破!」
こっちは、そもさん。